あなたのコーヒーが持つ、フローラルやシトラスの繊細な香りを、焙煎で「飛ばして」しまっていませんか?
今回は、コーヒーの持つ華やかで明るいフレーバーを、焙煎工程の「排気(ファン速度)」を調整することで最大限に残すという、上級者向けの技術検証動画をご紹介します。
YouTubeチャンネル「川野優馬のコーヒーチャンネル」のこの動画を見れば、素材の個性を活かす焙煎の奥深さに触れることができます。
コーヒーの華やかさは風速で決まる!エチオピアの「フローラル・シトラス」感を残すための、焙煎中盤での排気(ファン)調整テクニック
動画の概要
この動画は、ホームロースターとして人気の「aillio(アイリオ)」を使用し、特に華やかな香りが特徴のエチオピアの豆を題材に、焙煎中の「排気(ファンの強さ)」がフレーバーに与える影響を検証するものです。
一般的に熱効率を高めるために排気を強くする(ファンを強くする)バリスタが多い中、華やかな香り成分が揮発しやすい温度帯(1ハゼ直前)で意図的に排気を弱めることで、繊細な香りを豆に残せるのかという仮説を検証しています。焙煎後、3週間エイジングした後のカッピング評価までを追っています。
動画の見どころ
- 排気強化の「サウナ熱波理論」熱波師がタオルで熱気を送るように、排気を強くすることで熱風(対流熱)を効率的に豆に伝え、芯までムラなく火を入れるという、川野氏独自の焙煎理論が解説されます。この理論が、今回の「排気を弱める」という仮説の対比として、非常に興味深いです。
- 華やかさの成分「リモネン」を意識したファン調整 シトラス系のフレーバーを持つ成分「リモネン」の沸点(約178℃)や1ハゼ(約190℃)のタイミングを考慮し、1ハゼ前の185℃でファンの強さを「9」から「6」へ下げるという、具体的なアクションが示されます。この数値によるアプローチは、再現性の高い焙煎を目指す上で参考になります。
- カッピングで確認する明確な風味の変化 排気を調整した豆をカッピングした結果、「焼き菓子っぽい甘さが乗っていた前回の結果」に対し、今回は「生き生きとした明るい酸」と「レモンとブラウンシュガーのような滑らかな甘さ」がバランスよく感じられると評価されます。狙い通り、華やかでフローラルな印象が際立つ結果が得られています。
動画から得られる知識や情報
- 伝導熱と対流熱の理解 焙煎における熱の伝わり方として、「釜に触れることによる伝導熱」(表面が焦げやすい)と「風による対流熱」(効率的でムラなく伝わる)の2種類があり、ファンを強くすると対流熱が増すという基礎知識が得られます。
- 芯まで火を通す「蒸し焼き」のフェーズ 焙煎中盤の170℃〜180℃の間で意図的に火力を下げ(パワー4)、豆の芯までじんわりと熱を届ける時間を設けるという、甘さを引き出すためのテクニックが紹介されます(料理でいう「蒸し焼き」のイメージ)。
- 風速はフレーバーコントロールの鍵 排気(風速)を変化させることで、熱の伝わり方だけでなく、繊細なフレーバー成分の揮発速度をコントロールできるため、焙煎機の構造や素材によって最適なアプローチが異なるという、焙煎の奥深い考え方を学ぶことができます。
オススメの理由
- 再現性の高い焙煎を目指せる:感覚ではなく、「185℃でファンを6にする」といった具体的な数値を挙げて検証しており、あなたの焙煎の再現性を高めるヒントになります。
- 素材の良さを最大限に引き出す:特にエチオピアや浅煎りの豆を焼く際、せっかくの良い香りを失わないための、プロの工夫を知ることができます。
- 焙煎上級者へステップアップ:ただ火力を調整するだけでなく、排気という要素に踏み込むことで、より緻密なフレーバーコントロールを可能にし、焙煎スキルの向上につながります。
チャンネルの紹介
「川野優馬のコーヒーチャンネル」は、UCCコーヒーマスターズ2019で優勝経験を持つバリスタ、川野優馬氏によるチャンネルです。世界大会レベルの技術と知識に基づいた、ハンドドリップの基礎から応用、プロ仕様の焙煎機を使った検証、カッピングのノウハウなど、本格的なコーヒー技術を深く掘り下げたコンテンツを配信しています。
あなたの焙煎を次のレベルに引き上げる、排気コントロールの秘密をご覧ください。
【aillio】風速を変えて華やかな風味を残すコーヒーの焙煎を試す!


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